今後予想されるガソリン車規制について

電動バイクから見る二輪の未来

自動車業界では電気自動車へのシフトチェンジが加速しており、化石燃料を使用している車両を排除しようという動きが世界的に活発になっています。
その流れは二輪業界でも同じく、ここ数年で大型の電動バイクが多数発表されています。
また、それに伴ってEURO5の施行など、排ガス規制の年々厳しくりつつあります。
そこで、化石燃料エンジンの今後と電動バイクの未来について考察していきたいと思います。

欧州メーカー電気モデルへの移行

欧州では2010年頃まで環境問題や排ガス規制などには消極的でしたが、2015年に発覚したフォルクスワーゲンの排ガスシステム不正によって状況は一変しました。
今では電気自動車を筆頭するメーカーとして君臨するテスラをはじめ、さまざまなメーカーが電気自動車へのシフトチェンジを始めたのです。
そうした流れにより、全世界で将来的にガソリン車を廃止する動きが始まりました。
2030〜2050年を目処にハイブリット車を除くガソリン車の製造を停止するという規制も検討されており、日本でも同様の規制が検討されています。
現在販売されているガソリン車が乗れなくなるということではありませんが、段階的に電気自動車へシフトし、現在のガソリンエンジン車もいずれは廃止するという方へ流れるものと思われます。

二輪業界でも電動化の流れ

二輪業界でもここ数年で電動バイク移行への流れが進んでおり、小型バイクだけでなく、大型バイクでの展開も始まっています。
OHVエンジンと旧型エンジンで伝統的なスタイルを貫いてきたハーレーダビットソンは全てを一新した電動バイク「LiveWire(ライブワイヤー)」を2021年に日本で発売させました。
この他にもレーサーレプリカモデルの電動バイクやスクーターモデルの電動バイクなど、各メーカーが電動バイクを開発しており、数年後にはさらにラインナップが充実してくるでしょう。

石油の枯渇と今後

現在の電気自動車移行以前にも、化石燃料が枯渇していることにより電動車両への移行が必要であるといった情報が流れていましたが、これ正確な情報ではありません。
確かに1990年代までの世界情勢では化石燃料の異常消費により、石油が枯渇するのではないかという説が出ていましたが、実際は枯渇することなく使い続けることは出来ました。
しかし、各国で甚大な環境汚染と人体汚染が進んでいたため、クリーンなエネルギーを推進するために規制するという流れに至ったのです。
現在の電気自動車移行は、環境問題に配慮するという流れから進化したものであり、今後電気車両にシフトチェンジすることで、直接的にマイナスになるということはあまり無いでしょう。
しかし、昔ながらのスタイルが好きなライダーや機械的な車両を好む方々には肩身の狭い時代になるかも知れません。