マッハの血を受け継ぐKH400
カワサキでは、KHシリーズと呼ばれるバイクを1970年代の中期から1980年代前半まで製造・販売していました。
当時、若者を中心に高い人気を誇りました。
KH400の特徴として見逃せないのはエンジンで、2ストローク・3気筒エンジンが搭載されているのですが、こちらのエンジンが最初に搭載されたのがマッハ3です。
マッハ3は1969年に発売されたバイクで、そのパワーが印象的でした。
60馬力を記録し、当時としては画期的なパワーでした。
ゼロヨン12秒台というハイパフォーマンスを秘めた車種で世界中で高い人気を誇り、この「マッハの伝説」とでもいうべき血を受け継いで登場したのが「KH400」なわけです。
マッハはスピードは出るものの、ウィリーするなど安定性に問題がありました。
しかしKH400含めKHシリーズは乗り心地の良さや安定性なども加わり、まさにマッハの完成形といっても過言ではない車種なのです。
エンジンフィーリングが魅力
このKH400、最近になって再注目になっています。
「東京卍リベンジャーズ」の登場人物である、羽宮一虎の愛車だったからです。
アニメの中でも登場する東京卍會の創設メンバーの一人で、作中でも重要人物のひとりです。
先ほども紹介したように、KH400の特徴はエンジンにあります。
そのパワフルさはもちろんのこと、エンジンのフィーリングが魅力的で当時のやんちゃな若者を惹きつけて離しませんでした。
パワーバンドに突入すると排気音がソプラノ系になり、エンジンの振動も激しくなっていきました。
乗り心地には若干問題がありますが、そのじゃじゃ馬ぶりでいかにもこれから加速していくぞと、乗り手の期待感を抱かせる感じでした。
加速の感じもパワーに満ちていて、実際よりも数段体感では早く感じさせてくれます。
やんちゃな若者の間で人気の車種でしたから、「東京卍リベンジャーズ」に登場するのもある意味納得です。
KH400のスペックとは?
KH400のサイズですが、全長×全幅×全高は2,025×810×1,130mmです。
バイクの重量は178kgとなっています。
エンジンは空冷2ストロークの3気筒エンジン、最高出力は37PSでトルクは最大3.8kgf・mです。
KH400の最高速ですが、時速160km前後とされています。
KH400のルーツになっているマッハでは、400ccのモデルはありませんでした。
しかし、最も近い排気量の350ccモデルを見てみると、最高速は時速176kmに達したといわれています。
こちらと比較するとやや速度は抑えられている印象があるかもしれません。
しかし、街中を走行するのには十分なだけのスピードは確保されています。