オイルパンを塞ぐ栓の役割をするドレンボルト
ドレンボルトとはエンジンオイルを貯めておくオイルパンというパーツの排液口を塞ぐ、栓の役割をしているネジのことをいい、ドレンコックやドレンプラグなどと呼ばれることもあります。
エンジンオイルの交換時やオイルフィルタの交換をするときに外すのですが、正しく外さないとネジの溝が潰れることもあるので注意しましょう。
また、ドレンボルトを締めるときに、強く締めすぎるとオイルパンのネジ溝を傷つけてしまうこともあります。
ネジを回す方向に注意
ドレンボルトの取り外しで注意しなければいけないのが、ボルトを回す方向です。
ボルトは反時計回りで緩み、時計回りで締まるのですが、ドレンボルトが下向きに付いているので、回し方が逆になります。
いつものクセで、ボルトを緩めようとして反時計回りに回すと、逆にボルトを締め付けてしまい、ボルトの頭をねじ切ってしまうことがあります。
十分に気をつけましょう。
緩めるときに逆向きに回すだけでなく、ドレンボルトを締めるときに、きつく締め付けるのもNGです。
かといって緩く締めたのでは、オイル漏れが起こることがあります。
ドレンボルトは適切なトルク値で締めることが重要です。
このときに役に立つのがトルクレンチです。
トルクレンチはあらかじめ設定しておいたトルク値で、ボルトを締めることができるレンチです。
普通のレンチで手締めをしてボルトを締めることもできますが、慎重に行うならトルクレンチを使うことをおすすめします。
車種に適切なトルク値は、サービスマニュアルや取扱説明書で確認できます。
わからないときは、販売店に問い合わせましょう。
マグネット付きドレンボルトもおすすめ
ドレンボルトは普通に使っていれば、長く使えます。
しかし無理に力をかけてネジ溝が壊れるなどした場合は、新しいものに交換する必要があります。
新しいドレンボルトを交換する際に、愛車のオイルパンに合ったサイズのものを選びましょう。
また、安価なアルミ製のものを選ぶのはおすすめできません。
アルミ製のものは脆弱なので、ボルトの頭がねじ切れるなど、トラブルが起こりやすいからです。
ドレンボルトは1個1000円前後で購入できますが、マグネット付きのものもあります。
マグネット付きのドレンボルトを使うと、エンジンオイルに混ざる鉄粉をマグネットが吸着してくれるので便利です。
オイル交換後はボルトが締まっているか確認を
エンジンオイルを交換した後は、試験走行をしてドレンボルトがちゃんと締まっているか確認しておきましょう。
バイクを軽く走らせて、オイルパンの周りにオイル漏れがないいかを目視でチェックしてください。
オイル交換をするときに、ドレンボルトやオイルパン周辺を、パーツクリーナーで清掃してキレイにしておけば気持ちよく乗れますし、オイル漏れも早期発見しやすくなります。