ハブダンパーとは?

ショックを吸収する衝撃材

ハブダンパーとは、車輪部の軸と一緒に回るハブと呼ばれる円盤状のパーツの中心に取り付けられている、衝撃材のことをいいます。
ダンパーとは、日本語で衝撃材を意味しています。

スピードやシフトを変更すると、チェーンによって後輪に伝達するトルクが不安定になることがあります。
このときにライダーは、ショックを感じて安定感や乗り心地が悪くなるほか、周辺の部品に衝撃を与えて劣化しやすくなります。
このような衝撃を和らげるための緩衝材が、ハブダンパーなのです。

ハブダンパーは主に、次のような働きをしています。
リアタイヤにトルクを伝達するときに、チェーンや歯車への負担を和らげる。
チェーンからの衝撃を吸収して車体に伝えにくくする。
また、加速や減速を繰り返す際のショックや、伝達するタイムラグを防止する。
急激にトルクがかかるのを防ぐ役割も担っています。

ハブダンパートラブルの主な症状

ハブダンパーが劣化すると、さまざまな症状がでますが、主なものは次の3つです。
第1は、アクセルを開いたり、閉じたりするときの反応が悪い。
第2は、発進や加速がスムーズにいかない。
第3は、クラッチをつないでもすぐに反応せず、タイムラグがある。

ハブダンパーを交換しよう

チェーンの寿命を縮めないためにも、ハブダンパーのこまめな交換をおすすめします。
チェーンやスプロケットを交換するときにハブダンパーも交換する、またはチェーンやスプロケットを2回交換するごとにハブダンパーを1回交換するというタイミングがおすすめです。

ハブダンパーはバイク整備に慣れている人なら、自分で交換することも可能です。
ただ、うまく交換できないとチェーンに不具合が生じることがあります。
チェーンに不具合が生じると、走行中にロックが掛かるなど事故を起こす原因となることがあり非常に危険です。
交換後にチェーンの異音などがあるようなら、チェーン部に不具合が出ている証拠です。
バイクショップで見てもらいましょう。

また、バイク整備に詳しくない場合は、プロにお任せすることをおすすめします。
ハブダンパーはタイヤの中心部に取り付けられているので、取り外しと取り付けに意外と手間取ります。
自分で外してみたはいいものの、元に戻せないというケースもありますから、慎重に行いましょう。

ハブダンパー交換の費用は、チェーンやスプロケットも交換するとなると高くなりますが、目安は5,000円から1万5000円程度です。
足回りの整備は、自分の命を守るためにも非常に重要です。
チェーンやスプロケットの交換時にハブダンパーの点検・交換もお願いしてみてはいかがでしょうか。
(価格情報は2018年のもの)