ブレーキをかけるときに無くてはならないパーツ
マスターシリンダーとは、ブレーキ液をピストンで圧送するパーツです。
注射器のようにピストン状になっており、ブレーキレバーを握ると、マスターシリンダー内のピストンが押された、ブレーキ液に圧力がかかります。
注射器はピストンを押すと注射液が先端から出ますが、マスターシリンダーの場合は先端部はカップで覆われており、液が漏れないように設計されています。
このカップが傷がつくなど劣化していれば、そこから液が漏れて、いくらブレーキハンドルを握ってもブレーキが掛からないこともあります。
ブレーキはライダーの命を守る大切な装置ですから、定期的に点検することが大切です。
ラジアルマスターシリンダーにカスタマイズ
マスターシリンダーには、次の二種類があります。
1つは、ブレーキレバーを引く方向とピストンの動く方向が直角に配置されているもの。
もう1つは、ブレーキレバーを引く方向とピストンの動く方向が並列に配置されているもので、このようなタイプをラジアルマスターシリンダーといいます。
フロントブレーキのカスタマイズでマスターシリンダーを交換する際は、このラジアルマスターシリンダーに交換するのが一般的です。
ラジアルマスターシリンダーの場合、ブレーキレバーを引く方向と、シリンダーが動く方向が同じ向きをしているため、ブレーキ操作がダイレクトに伝わります。
その結果、非常に繊細なタッチでブレーキ操作ができ、ブレーキコントロールが向上するからです。
メーカー純正のものは、一部のバイクにしかラジアルマスターシリンダーが装備されていません。
たとえラジアルマスターシリンダーが装備されていても、ヤマハのR1のように約45度角のセミラジアルマスターシリンダーが採用されいるケースが大半です。
マスターシリンダーの取り付けはプロにお任せ
ラジアルマスターシリンダーを選ぶときは、自分のバイクに適した直径のピストンを選ぶことが第一条件となります。
そして大切なのが、レバーレシオの選択です。
握ればすぐにしっかりとブレーキがかかるようにするのか、握り込むとジワーと反応するのなど、好みのテイストのものを選びましょう。
選ぶときは、チューニングショップに自分の希望を伝えて、相談することをおすすめします。
マスターシリンダーはブレーキに関わる重要なパーツです。
自分で取り付けることはできません。
プロの整備士さんに任せましょう。
パーツ選びから取り付けまでを一括で、チューニングショップにお任せするのが一般的です。
費用はラジアルマスターシリンダーの本体が、ブレンボ製のもので2~5万円程度。
ここで費用をケチったのでは交換する意味がありませんから、予算も含めてチューニングショップのスタッフと相談して選びましょう。
取り付け費用は、8,000円程度です。
(価格情報は、2018年現在のもの)