演出するのは大型車をイメージした走行感
ホンダのVツインマグナは、その開発要件として操縦性とライディングポジションにおおらかでゆったりとした解放感を、パワーユニットには低速・中速域でのカスタムパルスの小気味よさを、高速域では解放感があるクルーズ走行やストレスを感じない吹き上がりなどが定められていました。
低速・中速域におけるトルクアップのためにリファインを大幅に行い、エンジンの外観を存在感のあふれるものとしています。
1993年の秋、東京モーターショーでVツインマグナが参考出品されるまでの軽二輪車にはなかった、新たな価値観をもったバイクとして評価されてきました。
Vツインマグナの特徴
また、ホンダがカスタムモデルにおいて掲げている「SPIRIT OF THE PHOENIX」という言葉があります。
アメリカで育まれたバイクスタイルを更に磨きつつ、馬のようにライダーと心を通わせるようなバイクを創るという精神を求めているのです。
フェニックスという言葉に象徴されるように、スタイルをより自由に昇華させ、進化と伝統を忘れない新世代のカスタム開発を行うことを指針としています。
そんな理念のもと、高品位で存在感と迫力があるエンジンの搭載、カスタムバイクのキモであるティアドロップタンクなど、それぞれが独立しフィニッシュクオリティを高めた部品構成を行い、ロングホイールがベースでシート高の低い堂々としたプロポーション、クルージングに最適なライディングポジションを持たせています。
ワイルドで力強いスタイルを求めてデザインされたその車体のポイントは、テーブルトップ型のスピードメーターを燃料タンク上部にレイアウト、ショートデッキかつロングノーズなダブルショットガンマフラー、ワイルドでワイドなイメージを与えるワイドハンドル、ワイドかつフラットなタンクシェイプです。
インレットポート径内の最小ポート部分を約4割にまで絞ることで、低回転・中回転域での吸気効率向上を、ジェネレーターにて約2割、クランクシャフトにて約2割の慣性モーメントアップを図っているなど、粘り強さのある低回転域を実現すると同時にリニアなトルク特性を持つ高回転域を両立させています。
アメリカンカスタムの醍醐味とも言える、バイクに乗っていると実感できるような快適性、解放感に繋がるような振動は抑えずにあえて残すため、1次振動は抑えつつも2次振動は上手く活きるように残しています。
オプショナルパーツとして用意されているのは、ウインドシールド、バックレストキット、ラジエーターガード、クロームメッキ仕上げのフロントフェンダーとサイドカバーです。
いずれのパーツも、Vツインマグナをワンランク上のバイクに仕上げてくれます。